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▼運動に胡散臭さを感じる人々フィナンシャルタイムスのコラムニスト(Christopher Caldwell)は「(欧米には)北京オリンピックをボイコットするという目的が先にあり、どうやったらボイコットできるかという手段が模索されてきた。中国が(石油利権を持っている)スーダンのダルフル地方の虐殺に関与したとか、人権侵害をしているミャンマー軍事政権を中国が支援しているとか、いろいろな理由が動員されたが、今一つだった。そして今、ようやくチベット問題という格好のテーマが見つかったというコンセンサスが(欧米内で)作られている。こうした行為は悪いことだ。欧米は、開会式のボイコットもすべきでない。中国の面子を潰してはならない」と書いている。http://www.ft.com/cms/s/0/987dc1ac-fcfa-11dc-961e-000077b07658.html欧米の市民運動系の分析者の中には、今回のチベット系の国際的反中国運動に胡散臭さを感じ、運動に参加しない方が良いという意志を発表する人が出てきた。パレスチナ問題に詳しい分析者は、チベットは独立する権利があるとしながらも、アメリカが敵視する中国が弾圧しているチベットの運動は大々的に喧伝され、アメリカが強く支持するイスラエルが弾圧しているパレスチナの運動は無視される現状を批判的に書いている。http://bellaciao.org/en/spip.php?article16813チベット騒乱は、欧米の扇動によって起こっている可能性が高い。ダライラマは、むしろ止めに回っている。それなのに中国政府は「騒乱はダライラマ一派が画策した」と、ダライラマばかりを非難し続けている。中国政府が、こんな頓珍漢を言い続ける裏には、おそらく「中国の国民に反欧米の感情を抱かせたくない」という思惑がある。中国政府が「米英の諜報機関が、チベット騒乱を扇動した」と発表したら、中国の世論はすぐに欧米を敵視する傾向を強め、反欧米のナショナリズムの嵐が吹き荒れる。これは、中国と欧米との協調関係を崩し、敵対関係に変えかねない。http://www.nytimes.com/2008/03/31/world/asia/31tibet.htmlそもそも中国が北京オリンピックを成功させたい最大の目的は、欧米から好まれ、尊重される大国になることである。欧米は中国を尊重し、中国人は欧米を尊重する、という状態にすることが中国政府の目標だ。欧米が陰湿な画策によってオリンピックを潰し、中国人はそれを知って欧米敵視のナショナリズムにとりつかれるという展開は、中国政府が最も避けたいことである。
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