2008/03/13

・ユニセフから直接委任を受けてできた団体ではない. ・25億円を使って品川に豪華ビルを建設. ・国連ユニセフ親善大使の黒柳徹子氏が困惑している. なんだこれは?。

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日本ユニセフ協会の謎 

先日、選挙に行こうのリンクを辿っているうちに、日本ユニセフ協会の悪評があった。要点は以下の通り。 

・ユニセフから直接委任を受けてできた団体ではない. 
・25億円を使って品川に豪華ビルを建設. 
・国連ユニセフ親善大使の黒柳徹子氏が困惑している. なんだこれは?。

ユニセフ(国際連合児童基金)が何かはだいたいわかっていたつもりだが、ユニセフ≠日本ユニセフ協会なのか?と言われると自信がない。ということで、今回は日本ユニセフ協会を調べてみることにした。《2006.1.23》 本記事投稿後、日本ユニセフ協会がホームページをリニューアルしたらしく、ほとんどがデッドリンク化したので再調査を行い、同一タイトルの場合はURLのみ修正、タイトルから変更したリンク先は旧リンク名を取消、新たに続けました。また、読み直し用語が不適切なものは取消線の上、修正しました。※印の文章は今回追記したものです。《2006.1.24》 一部リンクミスによる誤解がありましたので該当部分を元に戻しました。《2006.1.28》 平成17年度予算書ありました。お騒がせ致しました。
  財団法人 日本ユニセフ協会 ざっとみた感想は「ユニセフは世界各国で頑張っている」「日本ユニセフ協会が募金活動以外で何をしてるのかわからない」に尽きた。なんか、世界がこうだしユニセフも頑張ってるから募金しろ、と言っているようにしか見えない。 まず、ユニセフと直接関係あるかだが、ユニセフの組織図を見ると、ユニセフ本部と直接関係ないのが分かる。組織図の線も点線だし。実線で繋がっているのは「ユニセフ駐日事務所」だ。日本ユニセフ協会ではない。日本ユニセフ協会は、世界37カ国にあるユニセフ国内委員会の一つに過ぎず、どうもフライチャンズのような立場らしい。これは、ユニセフ募金-革新的募金キャンペーンの推進日本ユニセフ協会の経費財源(募金経費)からもわかる。
 ユニセフ国内委員会は、ユニセフとの「協力協定」に基づき、募金活動のための費用や運営のための費用、アドボカシー(政策提言)その他の各種支援活動をまかなうための資金として、国内委員会の募金およびグリーティングカード・プロダクツの収入の25%以内、および日本ユニセフ協会会員の会費・補助金・雑収入を協会の活動経費として留保することが認められています。
 ようは、ユニセフとの協定の元、募金の 25%以内はピンハネ(着服)必要経費として自由に使っていい組織のようだ。《追記》2007.3.17 「ユニセフ本部と直接関係ない」と記載しましたが、募金の 82%(2005年度実績)をユニセフへ拠出しており、全く関係がない団体ではないので誤解しないようお願い致します。 日本ユニセフ協会 活動の歩み日本ユニセフ協会のあゆみをみると、設立した1950年は純粋な任意団体だったのが、国力が回復し、募金活動を始めた辺りから政治家が絡むようになり、財団法人になったのがわかる。 財団法人なので、役員構成や収支報告を閲覧しようと思ったが、最初は見つけられないくらい、わかりにくかった。サイトマップぐらい作ってもらいたいものだ。※リニューアルで以前より探しやすくなっていた。  日本ユニセフ協会の状況(事業計画/組織図/統括計算書類等)  ディスクロージャー 案の定、役員がずらずら (´Д`) 一応、「日本ユニセフ協会の役員にはいわゆる「天下り」はいるのですか」に対し、「当協会には天下りは一人もおりません。理事、評議員の中に官庁出身者がおりますが、民間出身で常勤の専務理事を除き、会長以下すべて無給のボランティアとして協力しています」と回答している。 しかし、専務理事の給与はもとより、人件費に幾らかかってるかは公開されていない。なお、無償の役員がいっぱいいるのは、みんな慈善事業の肩書きを欲しいだけなのか?と思ってしまう。偉い人なんてそんなものだろうし。 2004年度の収支報告を見ると、寄付金・募金が 156億円、事業費を差し引いたグリーティングカード募金が 9億円強。そこからユニセフ本部への送られたのが 149億円(うち、活動資金136億円)なのがわかる。ピンハネ率必要経費は約10%。上限に比べれば低いが、金額にすると 16億円とかなりでかい。 ※先の日本ユニセフ協会の経費財源(募金経費)には「2004年度支出の内訳」があり、全体から見たユニセフ本部支出は81%であり、繰越収支差額を抜いても必要経費は約14%あった。《追記》2007.3.17 「2005年度支出の内訳」では、管理費・事業費・その他の支出と細かく分類され、管理費は 2.5%だった(事業費等を含めると 14%と変わらず)。全体から見た管理費は頑張って見えるものの(それでも約 4億2946万円)、事業費が 9.3%も占めているのが気にかかる(約 15億8,340万円)。 ただ、この収支報告にあるグリーティングカード事業のように約 2億円の経費をかけ、約10億円の売り上げをあげ、ユニセフに貢献しているのは点は評価できると思う(2005年度収支報告)。 ※この件についてご指摘頂いた がえるさんに感謝致します。 次に豪華ビルだが、2001年7月に東京都港区高輪にオープンしたユニセフハウスのことだろう。サイトを見ると、1F~2Fを疑似体験できる(要Flash)。 この建設費の情報は2001年5月に週刊新潮(5月24日号)がスッパぬいたようだが、元記事は検索できなかった。かいま見る情報からは、担当者が「毎年賃貸で6,000万円くらい出すよりは長期的に見ていい、今まで事務経費を節約してきたからこれくらい建てても良い」といってたらしい。( ゚Д゚)ハァ? 担当者は募金の意味をわかっているのだろうか。それ以前に毎月500万円もかかる事務所を借りて、経費削減を豪語。完全に意識がおかしい。設立当初のボランティア精神はどこへ行ったのやら。 少しでも子ども達を救おうという意志があるのなら、事務所を家賃が高い東京の一等地に置く必要などない。まして、どんな屁理屈をつけようと募金でビルを建てるのは絶対間違っている気がする。 国連ユニセフ親善大使の黒柳徹子氏が困ってる件についても探してみた。  日記風気まぐれエッセイ BACK NUMBER ACT_24田川一郎ホームページ】 田川一郎氏はドキュメンタリー番組を制作するテレビプロデューサーであり、取材を兼ねて黒柳氏が親善大使として赴任していく先に同行しているのがわかる。問題の記事は「第143話:国連ユニセフと日本ユニセフ協会(7月11日)」だろう。 日本ユニセフ協会が「地球の歩き方」を出版している会社から37万人分の氏名・住所のデータを受け取り、寄付集めのダイレクトメールを送ったところ、黒柳氏に寄付した人が「なんでまた寄付を依頼するんだ?」と問い合わせが来たそうだ。 この記事によると、日本ユニセフ協会は黒柳氏に対し「うちを通して募金をユニセフ本部に納めて欲しい」に対し、「頂いた募金は一円も無駄にしないで現地に届けたい」という理由で断ったエピソードがあった。 そう考えると、1984年以降、国連ユニセフ親善大使を務めている黒柳氏から見れば、日本ユニセフ協会のやり方は許せないのだろうか?とも思ってしまう。わざわざユニセフ用の口座を開いていることからもそれは伺える。 逆に日本ユニセフ協会は国連ユニセフ親善大使の黒柳徹子氏を広告塔として使えないから、アクネスチャンを日本ユニセフ協会大使に立ててるのだと思う(個人的にはこの人選は納得できないのだが)。なんか、両者が犬猿の仲に見えるのが興味深い。 ざっと見て、私は日本ユニセフ協会に募金するなら、黒柳徹子氏の口座に募金しようと思う。善意の金額が 100%相手に届くのが明確だからだ。 別段、日本ユニセフ協会が10%近くも経費としてピンハネ使用するのを非難するつもりはない。ただ、募金をビジネスとして捉えている姿勢と、募金を大事に扱い、ユニセフに届けようする気持ちが見えないのは頂けない。 財団法人なのだから仕方ないのだろうが、平成17年度予算書で、今年度は138億円の募金を目指している。予算書の都合上、目標額を出さなければならないのはわかるが注目すべきはピンハネ率。 募金が20億円減っているのに、先ほどと同じ計算をすると、15%、20億円以上と、かなり上乗せしている。これは一体何なんだろうか。追記記事) うちから見た「日本ユニセフ協会の謎」(2006.1.28) ※この記事投稿後の経過と追加情報です。類似記事) 赤い羽根共同募金の謎(2006.5.2) ※不正流用事件をきっかけに調べてみました。 ヤフオク:ツバサ(CLAMP)の色紙が200万円以上に(2005.8.24) ※ユニセフとは無関係ですが、後半からボランティア団体の話になります。 ※2004年収支決算報告を見ると 1億4千万円近い収入のうち、5000万円が   団体の財団法人申請準備金に割り当てられてるのが何とも…。   純粋な募金額も年会費と一緒にされ不透明に(´・ω・`)

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